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一周忌
今日は桐夫の一周忌に当たる。
早いもので、あれから1年が経ってしまった。
今日は1日仕事を休んで、桐夫のための時間に使おうと思っていた。
例の女鍵屋から電話がかかってきていたが無視をして、桐夫の好きだったイタリアンレストランで昼食をとった。
穏やかな気候の気持ちの良い日だ。
花屋で花を買い、そのまま、桐夫の眠っている墓地まで歩いて上っていった。
桐夫の墓前には、すでに誰かが花を手向けていた。
その花と一緒に、一冊の本が置かれていた。桐夫が中学生の頃に好きだったI.T.の本だ。
なぜ、そんな本がここに置かれているのだろう。
しかも、桐夫が中学生の頃にその本を愛読していたことを知っている人間はほとんどいない。
もし知っていたとしても、なぜその頃の愛読書を置いていったのだろうか?
私はその本を手に取って、奥付を見た。去年の春に版を重ねていた。
謎は解けぬまま、本を戻した。

その後、足は自然と桐夫の家に向かった。
そんなところに行っても何があるわけでもない。けれど、家を見ずに今日を終わらせるわけにはいかない。
そう思ったのがいけなかった。
桐夫の家は、夕方の空気の中で静かに佇んでいた。
もう1年も主を失ったままの家は、やけに空虚に見えた。
しばらく玄関先に佇んで、帰ろうと踵を返すと、目の前にあの女が立っていた。
女鍵屋だ。
私を恨めしそうな目で見据えたまま、何で電話に出てくれないのか、と何度も何度も呟いた。
私はそれに答えるべきか迷ったが、答えなければ終わらないような気がして、忙しかったのだ、と言葉を発した。
女は聞いていないかのように反応がなかった。
「それでは一緒に来てください。死んだ主人が死んだ女の葬儀に呼ばれているんです。気味が悪くて仕方ありません。死んだ主人に借りがあるのなら、主人を助けてくれるでしょう? 今日、その借りを返してもらいます」
そのまま、女は当然というように真っ直ぐに歩いていく。
私は、その後を追わないわけにはいかなかった。

そして、ある家に着いた。
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