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気がかり
昨日、桐夫の家に行ったときのことが気になっている。
どうにも落ち着かなくなって、午後もう一度でかけてみる。
昨日の夕暮れの不気味な空と違い、今日は青空がのぞく気分のよい空だ。
そんなこともあって、もう一度足を向けようという気になったのかもしれない。
桐夫の家は、まだ次の住人が決まっていないらしく、あの時のままの状態で残っている。
家が近づいてきたときに、一人の女性とすれ違った。
数歩あるいてから気になって振り返ると、ちょうど角を曲がるその後ろ姿に見覚えがあった。
昨日、桐夫の玄関先に立っていた女性ではないだろうか?
追いかけてみたが、角を曲がってみるとその先に女性の姿はなかった。
いやな予感がして、桐夫の家に急いだ。
遠くから見ると何の変化も見られなかった。
玄関先にたどり着いたとき、少し違和感を覚えた。
その正体にはしばらく気づかなかった。
しばらく玄関を見つめたままでいたら、不意に違和感の正体に気づいた。
古びたドアノブの下にある鍵穴の周りに、幾筋かの細かい傷がついているのだ。
何者かが、鍵穴に何かをしていた痕だ。
私は、ドアノブをゆっくりと回してみた。
けれど、それは開かなかった。
一体、この傷跡はいつ、誰がつけたものなのだろう?
余計に気がかりが募ってしまった。
| 01:45 | - | - |
桐夫の家
どうしてそんなことを思いついたのか、理由はわからない。
久しぶりに桐夫の家に行ってみようと思ったのだ。
もちろん、そこに桐夫が住んでいるわけではない。
ただ、何の気なしに日曜日の散歩がてら足を向けてみようと思ったのだ。
歩いているうちに夕暮れになり、西の空が見たこともない色に染め上げられていく。黄色から紅、やがて真っ赤に染まっていく様が、不安を抱かせる美しさとなって私の胸をざわつかせる。
道行く人が、時々ケータイで写真を撮っている。誰もが、あまり見たことのない空に不安を感じながら魅せられているようだった。

桐夫の家の前に行くと、久しぶりに見る玄関は、夕焼けで赤く染まっていた。
その赤い玄関に張り付くように誰かが立っている。一瞬、桐夫かと思った。
もちろん、そんなわけがない。
私が近づいていくと、その気配に気づいたのか、斜め後ろを見るような感じで視線を送り、そのまま反対側を向いて私に背を向けるようにして玄関を離れた。
女性のようだった。
私は声をかけようとしたが、何と声をかけていいかわからず、そのまま後ろ姿を見送った。

気味の悪い夕闇が迫っていた。
何か悪いことを知らせる夕焼けでなければいいのだが。
桐夫の家の前にしばらく佇むうちに、夕闇が深くなっていた。
| 02:38 | - | - |
蘇る記憶
昨日から消えかけていた記憶が蘇り、ついに桐夫のブログに加筆することになってしまった。
Yです。
夜になって、空気はますますむせ返り、それが何か胸騒ぎを感じさせる。
今年の夏も何か起こるというのだろうか。
坂を下って振り返ると、坂の上に月が小さく見えた。
今夜は満月だ。
どおりで、桐夫のことを思い出すわけだ。
| 00:09 | - | - |
ありがとうございました
桐夫のブログの失われた部分を送って頂いた皆さん。どうもありがとうございました。
これで、桐夫のブログを復帰できました。
私の仕事が終わります。
ありがとうございました。
| 02:49 | - | - |
家に帰る
最後に皆さんにお願いがあります。
昨夜、何者かによって消されていった桐夫のブログの失われた部分を補って欲しいのです。
桐夫のブログを保管している方がいたら、その内容をメールで送って下さい。
もう一度、桐夫のブログを元に戻し、それで私の仕事を終わらせたいのです。

では、そろそろこの家を出ます。
明日には、取り壊されていきます。
長い間、ありがとうございました。
さようなら。
私は、
家に帰ります。
| 23:15 | - | - |
Hくんのこと
考えてみると、あの夏の出来事は不可解なことばかりです。
あの後、Hくんに出会うことはありませんでした。
桐夫の病院にカルテがあったので、簡単に探り当てることが出来ると思っていたら、簡単なことではありませんでした。
お父さんが亡くなった後、Hくんは親戚に引き取られたようですが、その後すぐにその家を出てしまったようなのです。
その後の行方は、その親戚の方にもよくわかっていないようでした。
Hくんが何かの鍵を握っていることは確かではないかと思います。
私が最後にブログに書き込みを行った後に、Hくんが書き込みをしているのも何故なのでしょうか?
そして、一番最後に書かれた文字の意味は?
この家の中に座り、静寂に身を委ねていると、思いも掛けぬ方向から糸口が見つかるのではないかと思い、2日間をこの家で過ごしました。
けれど、いまこの時点でも、謎は謎のままです。
まもなく、帰らなくてはならない時間です。
このひと気のなくなった寒々しい家から、あの暖かい家に戻らなくてはなりません。
桐夫の記憶を過去のものにして、あの夏の出来事から遠くへ遠くへと延びていく道に、戻って行かなくてはならないのです。
| 21:22 | - | - |
久しぶりの夢
明け方に眠りに就いたので、目が覚めたのは昼を回っていました。
桐夫のベッドで眠ったせいか、久しぶりに桐夫が出てくる夢を見たような気がします。
ただ、疲れていて、その記憶も定かではありません。
あの後、パソコンの中に数字は現れなかったでしょうか?
起きてチェックしたときには問題はありませんでした。
今日は一日、桐夫の家の最後の確認です。
すでに、必要なものは運び出しているので、どちらかというと記憶をたどるだけの時間でした。
冷えた部屋の中で一人きりで過ごしているのは、最後の一日としては悪くない気分でした。
日が暮れてきて、こうしているのもあとわずかです。
| 20:21 | - | - |
Good Night, Sleep Tight.
もう、桐夫のブログが消えていく現象は止まったようです。
私は、そろそろ床に就きます。
まもなく夜が明けてきます。
パソコンは、もう一度戻しておきます。
この家と過ごす最後の夜です。
おやすみなさい。
| 05:17 | - | - |
いるはずがない
いや、それはただの錯覚です。
誰もいるはずがありません。
| 05:05 | - | - |
部屋に入る
あの部屋に入ると、先ほどとは全く違う、どんよりと澱んだ空気が漂っていました。先ほどのひとけのない寒さとは違う、あの夏にも似た空気でした。
入り口に立ったまま、私はゆっくりと周囲を見回しました。
もちろん、女の姿などどこにもありません。
一度大きく息を吸い込むと、私は足を踏み出しました。
何事も起こりません。
私は、いつも行っている仕事をこなすように、淡々と事を進めました。
電源を落とし、コンセントを抜いて、台から下ろす。
大した仕事ではありません。
こんなものは、大した仕事ではないのです。
私は、パソコンを脇に抱えると、まっすぐにドアに向かいました。
ドアノブに手を掛けたとき、後ろへ引っ張られる力を感じました。
小さく振り返ると、パソコンのケーブルが机の引き出しの取っ手に引っかかっていました。
それをゆっくり外しながら、私は少しだけ意識しました。
ドアノブを開けて外へ出た時、一気に汗が噴き出しました。
この部屋に帰ってきて、ようやく少し落ち着きました。
そして、ようやく書くことができます。
引き出しの下に、何者かの視線があったことを。
| 04:51 | - | - |

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